データ入力代行（データエントリー）入力作業代行サービス 株式会社イーアールエー

「属人化」という言葉をご存じでしょうか。ブラックボックス化とも呼ばれることがあります。あまりいい意味では使われませんが、属人化はどこの企業や団体でも起こり得ることです。 今回は、身近だけど意外と怖い「属人化」のリスクと解決方法をお話しします。

属人化とは、ある特定の業務を特定の人だけが行っていることをいいます。担当しているひとりの人以外は、誰も業務の内容ややり方を知らない状態です。 属人化が起こる原因はいくつかあります。経理の決算業務のように専門的な知識が必要な場合は、専門知識を持っている人に業務が集中する傾向があります。業務の集中が継続するうちに自然と属人化していることもあります。そして最近は、人手不足が原因でやむを得ず属人化していることもあります。

属人化にはメリットとリスクがあります。メリットは、ひとりの従業員が最初から最後まで一貫して業務を行うことで、すべてを理解した従業員が生まれることです。業務の流れを大きく把握することは、業務改善に役立つことがあります。しかし見方を変えれば、ひとりの従業員が最初から最後まで一貫して業務を行うことは、大きなリスクにもなります。もしも、急病で長期間不在になれば、その業務を引き継げる人がいません。引き継ぐどころか「なにをやっていたのか」も知る由がないのです。社外から問い合わせがあっても「担当者が不在のためわかりません」と答えるしかなく、会社の信用にかかわる可能性もあります。 属人化のメリットは、専門的な知識や業務の流れを理解している従業員が生まれることです。しかし、それは属人化しなくてもできることであり、やはり属人化はメリットよりもリスクの方が大きいといえるでしょう。

問題が起きてからでは対応が遅すぎます。属人化する前や属人化が始まった段階で、早めに対処することが賢い解決方法です。ここからは、属人化の気配を感じたら早めに行いたい解決方法を紹介します。 ＜業務の可視化＞ 属人化の問題点は、業務を担っている人以外は「何をどうやっているのか」が一切見えなくなってしまうことです。業務を可視化することで周囲は「何をやっているのか」を把握し、実務担当者がひとりだったとしても、万が一のときには周囲の人たちが協力して代行することができます。 業務を可視化する方法は、マニュアル制作がおすすめです。マニュアル制作は、制作過程で業務の洗い出しを行うため、業務のスリム化にも役立ちます。 ＜業務のアウトソーシング＞ 属人化の解決でよくある方法が「業務の流れに別の従業員を入れる」や「長期休暇を与えることで引継ぎを強制的にさせる」などです。どの方法も属人化の解決ができそうですが、従業員の気持ちを考えると複雑です。なぜならば「私ひとりでやってきた」というプライドを傷つけてしまう可能性があるからです。無理に長期休暇を与えれば「なにか裏があるのではないか」と思うかもしれません。業務の流れに新人を入れても、新人に培ってきた業務のノウハウを教えるかわかりません。 属人化の解決で大切なポイントは風通しをよくすることです。閉ざされた中で行われていた業務に風穴を開けることが属人化を解決するポイントです。アウトソーシングは、物理的に業務を外に出すことになり、強制的に外部の風を入れることができます。アウトソーシングは、請け負う業者と業務を担ってきた担当者の信頼関係が重要です。長期休暇で急に蚊帳の外に出すのではなく「一緒に業務の効率化を目指す」という方法でスムーズに属人化から脱却することができるのではないでしょうか。

アウトソーシングは、属人化を解決する方法のひとつです。アウトソーシングという新しい風を社内に吹き込み属人化の芽を摘んでおきましょう。